〈ムーン・ベアも月を見ている　クマを知る、クマに学ぶ　現代クマ学最前線〉（山﨑晃司=著）

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〈ムーン・ベアも月を見ている　クマを知る、クマに学ぶ　現代クマ学最前線〉（山﨑晃司=著）

『ムーン・ベアも月を見ている
　クマを知る、クマに学ぶ　現代クマ学最前線』
山﨑晃司=著

やっぱりクマが好き。

今や身近な動物になった日本のクマ。クマに遭ったらどうすればいい？クマと人とが、お互い無理なく暮らすには？

現代クマ学の最前線と、クマを愛する〝クマの人たち〟の奮闘を、くま博士が熱く楽しく語ります。

クマを知れば人間社会の明日が見えてくる。東京、日光、東北、四国、九州、韓国、ロシア…、クマのためならどこまでも！
> 案内ページ

・・・

『ムーン・ベアも月を見ている
　クマを知る、クマに学ぶ　現代クマ学最前線』

四六判　264ページ
本体価格　1700円

目次

１〝クマの人〟になるまで
クマとの出会い
丹沢のクマを追う
目の前にクマがいる！
アフリカ・ザンビアへ
ライオンには個性があった
奥多摩のツキノワグマ調査を始める
クマをもっと見たい！知りたい！
〝クマの人たち〟の一員として

２　世界のクマ、日本のクマ

２-１クマは世界に８種類いる
２０００万年前、クマの祖先が登場した
日本のクマは２種類、どこから来たか
三日月状の白い斑紋があるから「ムーン・ベア」
背中丸見えで冬眠するクマ

２-２森のあるところ、クマがいる
畏怖される存在としてのクマ
日本のクマは何頭いるのか
里山、街中に出没するクマが増えている
大阪のクマが引き起こした騒動
身近になったクマとの付き合い方を考えよう

３　クマと遭ったらどうなるか

３-１クマと遭ったらこうなった
〝やってはいけない〟ことばかりやった
クマに遭わない工夫をしよう
クマ避けスプレーは有効か
（まずい！）と思ったその瞬間
クマの方から気づいてもらうために

３-２クマが人を攻撃するとき
ツキノワグマの人身事故は世界一多い
食べようとしているわけではない
ヒグマよりツキノワグマの方が事故を起こしやすい
ツキノワグマは〝ドキドキ〟している
それでもクマと遭ってしまったときはどうするか
Ｋ市の人身事故から何を学ぶか
日本のクマを追いつめる前に

３-３あるオスグマの生涯
クマに遭うのは宝くじ当選なみ
ルパン三世の発信器
夢の「衛星首輪」登場
新しいクマ研究が始まった夜
足尾のオスグマ〈ＭＢ69〉
養魚場の甘く危険な香り

４　クマを追いかけどこまでも

４-１東京にもクマがいる
高尾山を歩くクマ
つるつるの山肌
〝こんなところにもクマが〟が当たり前になる

４-２九州のクマに遭いたくて
クマの捕獲数は激減した
大分のクマはどこから来たか
九州グマの大調査が始まった
状況は非常に厳しい
かつてクマは神聖な動物だった
遭いたくても遭えない

４-３四国のクマのいま
人が減り、クマも減った
絶滅へのカウントダウン
四国でがんばる〝クマの人たち〟
少ないクマが狭い地域で暮らしている
クマを脅かす風力発電計画
〝クマの人たち〟が四国に集ってきた
クマを増やすための方法はあるけれど
クマをとりまく地域社会の本音

４-４韓国の山にクマを追う
山を走る韓国のおじさん
韓国のクマは危機的状況にある
国外からクマを再導入
オオカミ、クマの再導入はむずかしい
韓国のクマ再導入に学ぶべきこと

５　クマを知り、クマに学ぶ

５-１生け捕りにしてつきまとう
知らないこと、分からないことだらけ
クマの生態と生理をくわしく知りたい
スカンジナビア・ヒグマ研究プロジェクトはすごい
モニカとアリーナがやってきた
ロガーを埋め込む
「クマと目が合った！」
クマの心臓は早く打つ
８月のクマは飢えている
クマにも色々な都合があるのだろう

５-２ある日、クマをつかまえたら
ツキノワグマは三日月模様で識別する
毎年20〜30頭を捕獲する
深夜、研究室から山へ向かう
クマのハンドリングの実際
麻酔は吹き矢で
身体のすみずみまで調べる
採血、組織採取、ロガーの取り付け
山から研究室へ、また山へ

５-３放射性物質とクマの暮らし
２０１１年３月11日
心に残った大きなしこり
静かだった山にも放射性物質が
情報を開示したくない上層部
クマの汚染度が高い理由が分かった
放射能汚染は奥多摩までも
山の幸、川の幸はどうなるか
原発事故という人災を忘れない

６いとしき〝クマの人たち〟

６-１奥多摩の猟師、国太郎さん
国太郎さんとの出会い
猟師の黄金期
すべての獣肉は貴重品だった
「お父さんが元気なうちに」
「クマも悪ささえしなければいいんだが」
本当はどんな風に思っていたんだろう

６-２〝クマの女の人たち〟
カレン、ガブリエラ、熊のＫさん
豪快なメイシュウ・ワン
台湾のツキノワグマ事情
「研究者は保全のために何ができるか」

６-３『ベア・アタックス』のヘレロさん
名著「ベア・アタックス」
奥多摩に来てくれたヘレロさん
表紙になった親子グマ

７　クマが教えてくれる私たちの未来

７-１社会の仕組みを変えるとき
ダウンサイジングの日本へ
人口減のメリットもあるはず

７-２これからのクマ類管理の道すじ
クマを減らせばいいわけではない
野生動物管理の先駆け、鳥獣専門職員
現場とマネジメント、研究の三位一体

８　ロシア沿海州・クマ探検記

ロシア人、やるなあ
ヒグマ、ツキノワグマ、トラ、ヒョウが同じ場所にいる
夢にまで見たシホテアリンの森
捕獲の準備だけで３年がかり
ついにクマがかかった！
９頭のクマの追跡が始まった
ヒグマとツキノワグマ、それぞれの暮らしぶり
変化しつつある沿海州の森で

あとがき

あなたも〝クマの人〟になりませんか
もっとクマを知りたい方への資料

KUMA Column

なぜクマに惹かれるのか　─クマびいきの理由
山に入る装備、教えます
クマに名前をつけられないわけ
私の知っていたクマたち
クマは泳いで移動する
クマを誘う餌
クマ観察の革命、赤外線デジタルカメラ
シカの呪い、クマのバチ（？）
野生動物の取り扱いと倫理
研究費を確保せよ
博物館へようこそ！
間違って捕られたクマはどうなるか
クマ引き取ります
上空からクマを追う

〈著者紹介〉
山﨑晃司　Koji Yamazaki 1961年東京都に生まれる。アマゾン川流域のオフロードバイクによる単独ツーリング＆釣行、アフリカ・ザンビアでのライオン研究、東京都高尾自然科学博物館（廃館）学芸員、茨城県自然博物館首席学芸員などを経て、東京農業大学地域環境科学部教授。博士（農学）。動物生態学・保全生態学。日本クマネットワーク元代表・現在は国際交流委員会委員長。国際自然保護連合のアジアクロクマ専門部会委員。著書に『ツキノワグマ　すぐそこにいる野生動物』東京大学出版会 2017年、『人を襲うクマ　遭遇事例とその生態』（分担執筆）山と渓谷社 2017年ほか多数。ミートハンター、フライフィッシャー。

・販売価格

1,870円(税170円)

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